国道283号線を走っていると、うっかり見過ごしてしまいそうな道の駅があります。
道の駅みやもり
一瞬、スーパーかな?って思いました。ホームセンターに隣接しているし。
でもよく見ると、ちゃんと「道の駅」と書いてありました。
中に入ると別世界が待っていた
中に入ると奥には別世界が広がっていました。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の世界が見えるぞ!!
入り口
道の駅側の入り口から入ってすぐのところに小劇場があります。
『TEAREO』とはイタリア語で『劇場』という意味です。
ここの見学は無料でした。一体どんな劇が繰り広げられているのか、ぜひ確認してみてください。
個人的な感想ですが、小林賢太郎の世界が見えました。小林賢太郎も宮沢賢治の世界好きですし、感化されたところはあるんじゃないかなぁと思います。
南十字星行きの看板がある
劇場を出ると南十字星の看板があります。
南十字星とは『銀河鉄道の夜』に出てくる『天上への入り口』がある駅です。
『銀河鉄道の夜』で電車が走っている空間は四次元空間です。
三次元世界に住んでいる私たちが降りることのできない南十字星駅。
『銀河鉄道の夜』を読むとぐっと切なくなる看板です。
ちなみに、『南十字星行き』という文字の下にある『La Suda Kruco(ラ スーダ クルーツォ)』はエスペラント語で『南十字星』という意味だそうですよ。
人工言語。共通母語を持たない人たちが意思伝達をするための国際補助語の一つ。
宮沢賢治がよく作中で使っているようです。
ちなみに入り口にあった劇場の下にあった文字『TEAREO』はエスペラント語としても使われています。エスペラント語でも『劇場』という意味です。
図書館もあった
絵本なども置いてありました。
素敵な空間。
駅のような場所
喫茶店の近くに駅のような場所もありました。
駅にあったら絶対待ち合わせに使うだろうな。
なんか時計の文字盤が変わっていますね…
宇宙を表してるのかな。
売っているもの
わさびが名産のようで、わさびを使ったものが売っています。
道の駅ソフト
わさびソフトをいただきました。
わさびソフトを頼む前にすでに食べている人がいたので、「辛いですか?」と聞いたら「とても辛いよ」と。
またまた〜と思って頼んだのですが、マジで、本当に辛いです。
辛いの苦手な人は頼むのはちょっとやめたほうがいいかもしれない…
クリーム系のソフトクリームです。一口目は甘さも感じるのでいけるかなと思ったのですが、続けて食べてるとわさび独特の辛さが鼻の奥を刺激してきます。
しっっっっっかりとわさび味です。むしろわさびです。しかもソフトクリームは大きい。
あまりにわさびで思わず手で顔を覆ってしまいました。
私の後に二人ほどわさびソフトを頼んでいたけど、もれなく「からい……から…」と呟きながら食べておりました。
ちなみに、わさびシェイクもありますよ!ぜひ挑戦してみてください。
道の駅ルートステッカー
取り扱いはありませんでした。
駐車場
隣接しているホームセンターと駐車場が一緒です。
車中泊しているのだろうなという車もいました。
コンビニは近いのですが、なんとなく落ち着かないですね。
道の駅スタンプから紐解く『みやもり』
スタンプにはSL機関車と橋が描かれています。
橋は道の駅みやもりの近くに『めがね橋(正式名称:宮守川橋梁)』という観光名所があります。
SL機関車は銀河鉄道の夜の電車の内装をモデルにした『SL銀河』だと思われます。(2023.6.11に運行終了)
SL銀河は公園で静態保存していたのですが、東日本大震災の復興支援のために修復して走らせていたヒーローのような電車です。
もう少し踏み込んで調べてみましょう。
めがね橋の上に敷いてある線路はJR釜石線です。
実はめがね橋の手前に線路があったのではないだろうかというレンガが何本か残っています。
この柱はJR釜石線の前の岩手軽便鉄道の跡だそうです。
調べてみると、『銀河鉄道の夜』は岩手軽便鉄道がモデルとなったと言われているようです。(賢治・星めぐりの街参照)
※勝手な予想ですが、銀河鉄道の夜でジョバンニとカムパネルラが汽車に乗ってる時に「石炭をたいてないね」「アルコールか電気だろう」と会話していることから(青空文庫:銀河鉄道の夜より)、銀河鉄道の夜に出てくる記者は岩手軽便鉄道というよりも花巻電鉄の電車がモデルだったんじゃないかなと個人的には思う。宮沢賢治も使っていたというし。ただ、岩手軽便鉄道と花巻電鉄も同じ線路や建物を共同で使っていたみたいなので、岩手軽便鉄道としても間違いはないったらないのかな…作中では軽便のようなとも言ってるし。
話を戻して、JR釜石線を調べてみると、どうやらJR釜石線の駅は日本名のほかにエスペラント語の愛称があるようです。(JR釜石線営業所轄内エスペラント愛称駅名一覧より)
JR釜石線のみやもり駅のエスペラント語は『Galaksia Kajo(ガラクシーア カーヨ)』
『銀河のプラットホーム』という意味です。
なるほど、道の駅みやもりのスタンプのモチーフはめがね橋も汽車も『銀河鉄道の夜』なのですね。本当にここが旅の始まりだったとしたら面白いな。
道の駅みやもりは宮沢賢治の銀河鉄道の夜のモデルになった線路、汽車(SL銀河の内装は銀河鉄道の夜の電車がモデルになっている)を見ることができた場所なのです。
近くの道の駅
道の駅とうわ
車で18分
道の駅遠野風の丘
車で20分
昔話に出てくるような雰囲気の道の駅。カッパの捕獲許可証が手に入ります。
車中泊にも良かった。
近くの観光
めがね橋
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